圃場整備事業に関わる発掘調査を平成15年度に行いました。
今回はその内の「寺ヶ浴(てらがき)遺跡」についての第一報です。
寺ヶ浴(てらがき)遺跡は土井ヶ浜遺跡のすぐ南側にある遺跡です。
この遺跡からは、弥生時代前期末、弥生時代終末〜古墳時代初頭、
古墳時代中頃、古代末〜中世(鎌倉時代)の遺構や遺物が出土しま した。
また、中世(鎌倉時代)の人骨が2体出土しました。
「寺ヶ浴(てらがき)遺跡」の発掘風景をご紹介します。
発掘風景
これは、第1号竪穴式住居跡の発掘の様子です。
第1号竪穴式住居跡
住居跡(赤ワク内)は、弥生時代終末〜古墳時代初頭と思われます。
本住居跡からは火災の跡が発見されました。 (火災住居跡1、火災住居跡2)
火災住居跡1
火災住居跡2
 住居内の火災跡がそのままで出土したことから、この火災以降、本住居は遺棄されたものと思われます。
また、住居を囲むように屋外周溝(青ワク内)と呼ばれる排水溝が掘り巡らさ れています。
住居周辺に見られる坑(あな)は柱の跡で、おそらくは中世以降のものと思われますが、
詳細は現在調査中です。この住居跡の床部からは高坏(たかつき)の土器が出しました。
高坏(たかつき)
方形の住居跡(第1号竪穴式住居跡)に対し、円形の住居跡も発見されました。
第3号竪穴式住居跡
第3号竪穴式住居跡の年代は第1号竪穴式住居跡とほぼ同じと思われます。

また、建物跡も数多く発見されました。
掘立柱建物跡
 これは、年代不明で、横二間(約4m)×縦一間(約2m)の大きさの建物跡です。 白線で囲った四隅が柱坑の跡です。この場所からは二軒分の建物跡が発見されました。建物跡が重なって出土していることから、異なる時期に建物が建てられていたと思われます。

 「寺ヶ浴(てらがき)遺跡」からは、中世(鎌倉時代)の人骨が2体出土しました。
人骨出土&調査風景
第1号土壙墓
 1体目は、第1号土壙墓から発見されました。
成人男性、推定身長169cm。 白磁のお椀と鉄刀が副葬されていました。
第2号土壙墓
 2体目は、第2号土壙墓から発見されました。
成人男性、推定身長156.5cm。 副葬品はありませんでした。
第3号土器棺墓
 これは土器棺墓で、全長約50cm、遺骨はありませんでした。
中身は現在分析中です。
6世紀頃の土師(はじき)器の土器棺墓と思われます。
土器溜まり遺構
これは、土器溜まり遺構で、かわらけ(小皿)、白磁、青磁が意図的に集められて投棄されていました。